プロセスマイニングは、DXの推進と密接に関わっている取り組みです。ここでは、両者の関係を明らかにするとともにDX推進のポイントを解説しています。
プロセスマイニングは、業務システムのイベントログを用いて組織内の業務プロセスを可視化し、これまで見過ごされてきたビジネス上の課題を分析する取り組みです。具体的には、「ケースID」「アクティビティ」「タイムスタンプ」を用います。「ケースID」はプロセス全体を紐づけるID、「アクティビティ」は作業内容、「タイムスタンプ」はアクティビティが実行された時間といえるでしょう。これらをもとに、ボトルネックになっている工程や効率化を阻んでいる要因などを可視化する点がポイントです。
DXは、デジタル技術を活用して新しい価値やビジネスモデルを創造する取り組みです。単に業務をデジタル化することではありません。DXを推進するため欠かせないのが業務の分析と評価です。ボトルネックやその原因が不明瞭だと、デジタル技術を有効活用できません。また、優先度の高い課題から見直しを進めることも難しくなります。
プロセスマイニングは、業務のボトルネックを可視化することでDXの推進を後押しします。単なる業務のデジタル化ではなく真のDXを推進するため欠かせない取り組みといえるでしょう。
プロセスマイニングツールにはいくつかの選択肢があります。いずれも業務プロセスの可視化を目的としますが、得意分野や機能などは製品で異なります。例えば、SAPでの業務可視化を得意とするものや業務の自動化を得意とするものなどがあります。自社が導入する理由などにあわせて選択することが重要です。
プロセスマイニングツールの導入には一定のコストがかかります。コストは大きく「ライセンス費用」と「プロフェッショナルサービス」にわかれます。効果検証を行う場合、別途費用がかかる点にも注意が必要です。具体的なコストはケースで異なりますが、事業規模が大きいと数千万円程度かかることも少なくありません。ここに、DXを推進するための費用もかかります。プロセスマイニングツールを導入する前にコストを確認しておきましょう。
基本的なプロセスマイニングの流れは以下の通りです。
DX推進を目的とする場合、「3.対策の立案」でデジタル技術を活用することになるでしょう。全体の流れを押さえておくと対策をたてやすくなります。
プロセスマイニングは、業務プロセスに潜むボトルネックなどを可視化する取り組みです。現在の課題を明らかにできるため、導入によりDXを推進しやすくなります。プロセスマイニングツールには、さまざまな選択肢があります。自社に合っている製品をお探しの方は以下の記事も参考にしてください。
目的に合ったメーカー・
代理店3社から選ぶ!
抜本的な業務フロー改善
が目的なら
SAPでの業務可視化
が目的なら
業務の自動化
が目的なら
※2022年2月18日時点でGoogleにて「プロセスマイニングツール」で検索し、公式HPのリンクが表示された製品を販売する7社のうち、下記に当てはまるツールを取り扱っている3社を選出しています。
・抜本的な業務フロー改善が目的:網羅的なプロセスマイニングを行えるよう複数のシステムを一括対応できるマルチレベルの機能を持っている企業を選出
・SAPでの業務可視化が目的:SAPとの連携が取りやすく、SAPユーザーにとって利便性の高いプロセスマイニングが行えるよう、ERPメーカーが資本になっている企業を選出
・業務の自動化が目的:RPA導入に際してのサポートが受けやすいよう、RPAの導入実績が一番多い企業を選出