日本国内でもプロセスマイニングツールの導入が進んでいます。ツールを選ぶポイントは、予算と機能といえるでしょう。ここでは、導入が進む背景とプロセスマイニングの手順、ツールの選び方などを解説しています。
プロセスマイニングの普及は、2010年頃からドイツを中心とするヨーロッパで始まりました。近年になって、日本でも普及し始めています。人材不足を受けて、業務の最適化を迫られる企業が増えているからです。もちろん、業務の最適化を図る方法は、プロセスマイニングに限られません。
この技術が注目を集めている主な理由は、業務の属人化が問題になっているケースが多いからといえるでしょう。プロセスマイニングを導入することにより、ボトルネックとなっている業務を効率よく把握できる可能性があります。これにより、業務の最適化ならびに人材不足の解消を進め、生産性の向上を目指せるためプロセスマイニングが注目を集めているのです。
プロセスマイニングの基本的な手順は次の通りです。
最初に、課題を設定してデータの分析計画を立てます。これらに基づき、ERP・CRMなどからデータを集めます。適切なデータを集めるため、課題の設定ならびに計画の立案が欠かせません。データを収集したら、分析に向けて加工します。分析を行うのは、ここまでの作業を終えてからです。分析を終えると作業は完了したと思いがちですが、結果を評価して評価に基づく対策を実施しなければなりません。設定した課題と対策を結びつける点がポイントです。
例えば、人材不足の原因が無駄な業務とわかれば、これを除去する取り組みを行います。また、具体的な取り組みのモニタリングも必要です。プロセスマイニングは、単なる分析にとどまらず次のアクションへ結びつけることが重要といえるでしょう。
プロセスマイニングツールの導入には一定の費用がかかります。具体的な金額は、導入するツールで異なります。自社の予算に合わせたツールを選ぶことが重要です。この点を無視すると、費用対効果を実感しにくくなる恐れがあります。
もちろん、自社の目的に合わせた機能を備えていることも欠かせません。プロセスマイニングツールは、基本的に「業務プロセスの可視化(プロセスの発見)」「適合性の評価」「業務プロセスの強化」に関連する機能を備えています。ただし、具体的な機能はツールで異なります。例えば、分析結果に基づき具体的な指示を自動で出してくれるものなどもあります。このような機能を備えていれば、業務を効率化しやすいと考えられます。自社にとって有益な機能を備えているものを選びましょう。
目的に合ったメーカー・
代理店3社から選ぶ!
抜本的な業務フロー改善
が目的なら
SAPでの業務可視化
が目的なら
業務の自動化
が目的なら
※2022年2月18日時点でGoogleにて「プロセスマイニングツール」で検索し、公式HPのリンクが表示された製品を販売する7社のうち、下記に当てはまるツールを取り扱っている3社を選出しています。
・抜本的な業務フロー改善が目的:網羅的なプロセスマイニングを行えるよう複数のシステムを一括対応できるマルチレベルの機能を持っている企業を選出
・SAPでの業務可視化が目的:SAPとの連携が取りやすく、SAPユーザーにとって利便性の高いプロセスマイニングが行えるよう、ERPメーカーが資本になっている企業を選出
・業務の自動化が目的:RPA導入に際してのサポートが受けやすいよう、RPAの導入実績が一番多い企業を選出