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IT企業におけるプロセスマイニング事例

せっかくDXや業務改革に取り組んでも、本質をついた施策にならず、悩んでいる企業が少なくありません。一方で、大きな成果を上げている企業があるのも事実です。ポイントは、プロセスマイニングツールの活用です。ここでは、あるIT企業におけるプロセスマイニングの導入事例をご紹介。どんな課題に対してどんな成果を得たのか、ぜひ参考にしてみて下さい。

IT企業が抱えていた課題とは

ドイツテレコムのシェアードサービスセンターは、財務、レポーティング、調達、人事の各機能を統合し、ドイツテレコムグループ全体の調達から支払いまでのプロセスを提供しています。「サービスセンターで日々生成される膨大な量のデータを活用して、業務上の課題を特定したい」とする一方、「ベンダーへの支払いが重複し、多額の現金損失が発生している」「支払いが滞っているため、早期支払いによる現金割引を最大化できない」「納期の正確さに欠けるため、厳しい納品遅延ペナルティが発生している」といった業務非効率を招く問題が発生しており、原因を特定するのに苦労していました。

IT企業は何を目的としてプロセスマイニングを行ったか

シェアードサービスセンターでは、調達から支払いまでのプロセスの中で、70億ユーロ以上の注文量におよぶ、200万件以上の注文項目を処理していました。それにより処理していた請求書は、年間約900万件という膨大な数を記録。しかしながら、当然そのプロセスは、よく整備された機械のように正確に処理されなくてはなりません。わずかなミスが、数百万ドルの損失の原因となる可能性があるからです。

このため、同社ではプロセスマイニングを利用。エンドツーエンドのバリューチェーンをすべてデジタル化することは、大規模な作業でしたが、担当者は「誰もが同じ標準化された構造、プロセス、データを使って作業できるようにしたかった」と語ります。

IT企業がプロセスマイニングで得た成果とは

プロセスマイニングを利用し、SAP AribaやSalesforceなど10以上のソースシステムからデータを接続することで、プロセスフローをこれまでにないほど可視化することができました。また、プロセスが実際にどのように実行されているかについて、常に最新の知識を持つことで、新しいKPIを定義するだけでなく、KPIが軌道から外れた場合にすぐに修正できるようになりました。

結果、2019年には、調達分野で1,000万ユーロ以上のコスト削減を実現。調達から支払いまでのプロセスを完全に透明化し、重複した支払いや現金割引の機会損失に対処することで、6,600万ユーロ以上のコスト削減を行うことができたそうです。

ドイツテレコムのシェアードサービスセンターでは、プロセスマイニングの導入によって膨大な業務プロセスの可視化と、大規模なコスト削減に成功しました。 同社が業務改革に成功したのは、目的を定めてプロセスマイニングを行ったから。こちらのページでは、目的別のプロセスマイニングツールを3つご紹介していますので、ぜひチェックしてみて下さい。

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