せっかくDXや業務改革に取り組んでも、本質をついた施策にならず、悩んでいる企業が少なくありません。一方で、大きな成果を上げている企業があるのも事実です。ポイントは、プロセスマイニングツールの活用です。ここでは、テクノロジー企業シーメンスにおけるプロセスマイニングの導入事例をご紹介。どんな課題に対してどんな成果を得たのか、ぜひ参考にしてみて下さい。
2019年の売上高約970億ドルを誇る、テクノロジー企業シーメンス。市場のリーダーとしての地位を強化するために、常に新しいトレンドや技術を取り入れています。しかし、38万5千人もの従業員が業務を行っている世界的企業には、事実上無限の数のビジネスオペレーションが存在し、プロセスは非常に複雑で、透明性も高くありません。この複雑さを軽減することは、同社の最大の優先課題の一つでしたが、この規模では人智を超えた課題とされていました。
シーメンスでは、プロセスマイニングが問題解決に役立つ可能性を早くから認識しており、監査部門では2011年にツールを試用しています。当時の目的は、監査プロセス全体を完全に可視化できるソリューションを見つけることでした。
このプロジェクトの大成功により、シーメンスは物流、財務、調達、販売の各部門にプロセスマイニングを導入。同社のプロセスマイニング・リーダーであるLars Reinkemeyer博士は、「プロセスマイニングは、私たちが持っているすべてのアクティビティとバリエーションを表示してくれます」として、業務の可視化と、目標に応じたプロセスの最適化を行っています。
シーメンスでは、受注から売り上げ回収までの業務プロセスにおいて、自動化率を24%向上させ、手戻りを11%削減し、年間1000万回の手作業を削減することに成功しています。また、運用・製造部門では、プロセスマイニングの活用で毎年150万点の追加アイテムの納期を遵守。デジタル在庫管理の最適化によっては、さらに870万ドルの経済的付加価値(EVA)がもたらされたそうです。シーメンスでは2011年以来、プロセスマイニングによってさまざまな改善を行い、世界中のビジネスに適用しています。
プロセスマイニングを導入することで、シーメンスでは、手戻りや手作業を大幅に削減し、業務効率化を図るなど、さまざまな成果を得ています。 シーメンスが業務改革に成功したのは、目的を定めてプロセスマイニングを行ったから。こちらのページでは、目的別のプロセスマイニングツールを3つご紹介していますので、ぜひチェックしてみて下さい。
目的に合ったメーカー・
代理店3社から選ぶ!
抜本的な業務フロー改善
が目的なら
SAPでの業務可視化
が目的なら
業務の自動化
が目的なら
※2022年2月18日時点でGoogleにて「プロセスマイニングツール」で検索し、公式HPのリンクが表示された製品を販売する7社のうち、下記に当てはまるツールを取り扱っている3社を選出しています。
・抜本的な業務フロー改善が目的:網羅的なプロセスマイニングを行えるよう複数のシステムを一括対応できるマルチレベルの機能を持っている企業を選出
・SAPでの業務可視化が目的:SAPとの連携が取りやすく、SAPユーザーにとって利便性の高いプロセスマイニングが行えるよう、ERPメーカーが資本になっている企業を選出
・業務の自動化が目的:RPA導入に際してのサポートが受けやすいよう、RPAの導入実績が一番多い企業を選出